something happened


by exsaito5
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

<   2007年 04月 ( 8 )   > この月の画像一覧

続 上戸李香蘭

二度にわたって編集段階で歌唱指導者の中国人歌手の声に可哀相なことに吹き替えされてしまった上戸彩さんの「夜来香(イエライシャン)」。b0049638_911651.jpg
DVDでは吹き替え歌手の声が細かく部分的に入っていた。最初ターンテーブルでリミックスして上戸彩100%音源に戻そうと試みたのだが、同一人物の声は、コンマゼロ何秒とかでピッタリタイミング合わせてスタートさせないと声がずれて重なり、ジェットエフェクトという現象で飛行機の飛び交うよううな三次元的な効果音が出てしまうので、普段は録音に使っている音楽ソフトでPC上でリミックスを行った。サウンドイットというソフトだがめったに編集はしないので結構時間がかかった。気づいたら朝になっていた。

DVD後編の「夜来香(イエライシャン)」のイントロ後、テレビ版前編の上戸彩音源の歌を頭からつなぎ、途中で切れてしまう後は、DVD後編のに戻す。DVD後編のサビ中の「阿阿阿」と歌い上げる部分も吹き替えになっているが、ここだけ上戸音源が無くてどうしようか思案していたところ、DVDのボーナストラックで日本語版上戸彩「夜来香」が入っていたので、ここだけサンプルしてリミックスした。ちょっとだけかすれ気味の背景ノイズが乗っていたので、サビ以降全体をフィルタリングして音質を同一にした。また、拍手音が唐突に切れたり入ったりしないようフェードを効かせたり重ねたりした。これによって100%上戸彩「夜来香」に戻すことができた。

b0049638_2321441.jpg100%上戸彩バージョンを作ってみて、上戸彩さんが吹き替え歌手の人と比べほとんど遜色なく歌っていることがわかった。ちょっと中国語の発音がどうかな?というところはあっても、そこはそのままになっていて、どういう基準で吹き替えたのかなぞだ。ま、なぞの吹き替えは、記者発表で「全部自分が歌いました」と言って、結果的に嘘をつくことになってしまった上戸彩さんが一番割りを食ってしまったと思う。彼女に責任は無いのだが、けなげにもブログで真っ先に謝っている。本来は制作責任者がすべきことだろう。

作業を終えた朝、DVDをやっとじっくり見ることができた。テレビで見たとき以上に感動してしまい、これはこれで、はからずもウルウルきてしまった。他の人の感想を見ると人によってウルウルする場面て違うようだ。オレは一時期ベルギーの学校に通ってて、外人の中にニッポン人一人状態を経験してたので、李香蘭が中学校での反日集会で疎外感を味わった場面に感情移入してしまったな。

さて、4月11日の記事にも写真を載せたけど、この夜来香という曲の歌詞が作られた建物が上海に残っている。上の写真が現在はLa Villa Rouge(ラ ヴィラ ルージュ)と呼ばれるフレンチレストラン。当時はフランス系パテレコード社のレコーディングスタジオだった。ここには当時の写真などを展示してる部屋があるらしく興味のある人は行ってみるといいだろう。李香蘭の写真もあるようだ。李香蘭は日本ではテイチク、コロンビア、中国ではパテレコード所属だったので、中国語版はここで録音したと思われる。夜来香の詩はこの建物の裏庭で作られたらしい。とても綺麗な詩だ。静かな夜、月明かりの下、広い庭に穏やかな南風が吹いてきて、うぐいすの鳴声も聞こえる。そこに夜来香の甘い香り。うーん、想像しただけですばらしいシチュエーションだ。歌詞と訳、読み方を載せてみます。なお、写真は歌「夜来香」の日本語歌詞のモデルになったと思われる「月下香」=チューベローズ。

夜来香(イエイライシャン) 作詞作曲 黎錦光(レイキンコウ)
b0049638_554558.jpg

那南風 吹来   清凉          
ナナンフォン チュイライ チンリャン
那夜鴬 啼声   凄愴 
ナイェイン ティーシャン チーチャン
月下的 花児   都入夢  
ユエシャディ ホアer トルモン
只有那 夜来香   
ジヨウナ イェライシャン
吐露著 芬芳 
トゥルージャ フェンファン




我愛這 夜色 茫茫      
ウォアイチャ イェス マンマン
也愛這 夜鴬 歌唱
イェアイチャ イェイン ガーチャ
更愛那 花一般的夢      
グンアイナ ホアイパンティモン
擁抱着  夜来香        
ヨウパオチャ イェライシャン
吻着  夜来香
ウェンチャ イェライシャン

夜来香 
イエライシャン
我為尓  歌唱
ウォウェィニ ガーチャ
夜来香  
イェライシャン
我為尓  思量 
ウォウェィニ スーリャ
阿阿阿 我為尓  歌唱     
アーアーアー ウォウェィニ ガーチャ
我為尓  思量
ウォウェィニ スーリャ

訳詩

南風がさわやかに吹き
小鳥たちが遠くで鳴いている
月明かりの下、花々はみな眠りにつき夢を見ているようだが
夜来香だけは
かぐわしい香りを放っている

わたしはこんな妖しげな夜の雰囲気を愛し
夜の鳥達の声を愛す
そしてもっと愛するのは  あの花たちと同じような夢
夜来香を抱きしめて
夜来香に口付ける

夜来香
あなたのために歌い
夜来香
あなたのことを思う
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-30 19:28 | 雑記
上戸彩のドラマ「李香蘭」が気に入ったオレは大枚はたいてDVDを買った。ところが・・・

上戸彩「李香蘭」

聴いてみると上海ステージの夜来香(イエライシャン)という曲で歌唱指導者の声が上手に混ぜてある。完全な上戸彩バージョンと言っていたのに、指導者の声入れるって、このご時勢、捏造と思われかねない。公式掲示板を見るかぎり、このドラマは年配者も多く賛辞を送っていた。そういう人がかわいそうでならない。ま、気づかないならそっとしておいたほうがいいような気もするが。上戸彩本人も、というか、本人が一番ショッキングなことだろう。
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-26 23:53 | 雑記

パブリックベータ

スクラッチライブのvista対応バージョンのパブリックベータが出たようだ。スクラッチライブには世界中にコアでマニアックなファンがいて、製造元のセラート社に改善要求を出しまくり、セラートはセラートでそれをまともに聞いているので、きっとしっかりしたバグ出しがなされて、1ヶ月後くらいにはバージョンアップがされることだろう。

となると、いまさらXPをまた買う必要もなくなってくるので、次に買うのはvistaってことになりそうだ。だいたいオレの場合、録音にはSSLの録音機能は使わずに、別ソフトでサウンドイットというものを立ち上げておいてプレイしながら録音していく。

となると、複数ソフトを稼動させているときに有利なコア2duoあたりのcpuを積んだパソコンになりそうだな。
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-26 01:49 | DJ

vista

スクラッチライブのvista対応はセラート社によれば、ハードワーク中ということである。スクラッチライブの使用される状況というのが満員のクラブでの生のプレイということが前提となることから、かなり慎重にパッチの制作をしているようである。オフィシャルの掲示板ではイライラしている世界中からの書き込みがあいついでいる。ちゃんと働いていることは事実のようなので、もう少し待つしかないか。ライバル商品となるファイナルスクラッチも同様にvista対応がまだできていないようで、seratoにあまり焦りが見られないのもこの辺にあるのかもしれない。

自分の不調となったPCは、PCIカード型のUSB増設カードを挿してなんとかマウスとオーディオインターフェイスが使えるようになった。逝ってしまったと思われたUSBの穴もたまに復活していたりするので完全に回路がダメになったわけではないようだ。しかし不安定で使えたり使えなかったりする。いったい何がどうなったのだろうか。回路が使いすぎで切れてしまったのだろうか。こういった電子機器は原因がわからないことが多い。
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-19 08:29 | DJ
windows vista が出てもう4ヶ月近くなろうとしているのに、まだスクラッチライブがパッチを出さない。いったいSERATOは何をやっているのか。オレのPCは60ギガのハードディスクの残りが5ギガを切っている。やっぱり映像とか音楽のファイルはでかい。オレは動画はあんまり保存しない方なんだけど、曲のファイルはいっぱいある。たぶん80%は曲のファイルだろう。ハードディスクってもちろん100%使い切る前に実質的に使えなくなる。空白がある程度以上少なくなるとファイルの断片化が修正不可能になるからだと思う。オレのはもういっぱいいっぱいの崖っぷち。外付けのハードディスクは買ってあるのだが、そっちはバックアップ専用にしてるのでいじりたくない。

そろそろPCを買い換えたいのだがスクラッチライブがXPかマックの対応しかしてないので、VISTAに乗り換えられない。

で、今日なんとUSBが二つ逝ってしまった。オレのPCは全部で3つしかUSBがないので、残りひとつ、それはマウスで使ってしまっているので、オーディオインターフェイスが使えなくなってしまった。で、今音なしの状態です。

オレのPCは寿命ってことなんだと思う。まだ3年しか経ってない、というか、3年くらいのサイクルで買い換えている気もする。初期型ダイナブックを90年に買ったけど青っぽいモノクロ画面が暗くて見づらくて2年でお蔵入り。それ以後はPCって会社で仕事でワープロと表計算用。今じゃ考えられない。で最初に自分で趣味用途で買ったのがWINDOWS95が出た直後で96年1月。ぶっ壊れたのが確か4年後の2000年頃だったと思う。で、次にWINDOWS MeていうOSのときは自作機を作ってそれがぶっ壊れたのが2004年頃かな。

だいたい4年でPCが壊れてる。たいていハードディスクがやられてしまう。そのたびにバックアップしてないデータが全て失われている。いつも後悔するのだが、いつもバックアップはほとんどしてない。あんまし成長してないな。外付け買っただけでも成長してるか。でも今回はハードディスクはオッケー。全然無問題なんだが、インターフェイス系がやられている。インターフェイスがやられるともどかしい。中身は大丈夫なのに。明日USBハブを買ってひとつ生きてるUSBにつないでしばらくは生きながらえさせてXPのPCを探して早急に買わないとって感じだ。

蓄音機なんかだと、歯車とねじでできた機械って感じで、油をさしたり、磨いたり、洗ったり、叩いたり、ゆすったりとかやると動かないものが動いたりする。でも電子機器とかなるともうお手上げだね。電子に頼りすぎる世の中は一気にゼロヒャクの壊れ方しそうでちょっと怖い気もするね。
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-16 01:01 | DJ

アルバム

レコードなりCDを買うとき、あるいはiTunesでもいいけど、「アルバム」というのがありますよね。なんでアルバムなんでしょうね。
で、この写真を見ればわかります。買ってしまいました。アルバム。1940年代のみたいです。
b0049638_1285189.jpg

まあ、hip-hopのミックスCD作りしてる(してた?)オレがモーツァルトってオマ・・って感じで恥ずかしいところもありますが、オレはベルギーにいたときは、窓の外から聞こえてくるカラーン♪カラーン♪という教会の鐘を小耳にしながらモーツァルト、ドボルザーク、ブラームス、クライスラーくらいは聴いていたんですわぁ。郷に入ると郷の音がやはり合うのですよ。

話がそれましたが、蓄音機を買ってしまった、この「しまった」というのがミソでもあるのですが、なんとかそれで鳴らせる音源を確保しようと、ちょっと一生懸命です。全ての音源は廃盤となっているSPレコードなもんで、ボヤっとしていると音源が枯渇するのではないかと。それはオオゲサですが、このところネットでSPレコードばっかり見てます。特にオレのみたいな最初期型蓄音機に合うアコースティック録音(機械式録音)のレコードを。

なにせアコースティック録音のは1924年までなんですね。1925年以降は電気録音になってしまってるのでオレの蓄音機では音圧が高く、大きな音のところでひずんでしまって合わないんです。でも古いレコードって、録音年月のわからないものが多く、売り手さんも、1940年代?というように?マーク付きで売りに出してたり。

で、買ったのが写真のモーツァルトなんだけど、完璧電気録音でした。大きな音のところがひずみっぱなし。音量を小さくしたいので、前に試したタオルをスピーカー開口部に突っ込む方式が効果が無かったので、薄い掛け布団で全体を覆う方式で聴いたりしてます。これはなかなかいい感じで音が減衰します。昔の人は押入れに入って聴いたとかもしたらしいので別におかしなことでもないですよね(イヤ十分おかしい)

レコードは4枚ついててしっかりしたレコードジャケットに入っていて好奇心をそそりました。SPレコードって片面4分半くらいなんです。あっという間に終わります。モーツァルトのコンチェルトEフラットメジャーという曲なんですが、全部で30分くらいなんですけど、8面に分けて収録されてます。今のLP(Long Playの略)レコードだと1枚で十分収まりますよね。

話がやっと本題に入りますが、こんな風にちょっと長い曲、あるいは複数曲の場合は数枚のレコードになるため、ジャケットが写真アルバムみたくなる、ということで、複数曲のレコードは「アルバム」というように言われるようになったのですね。アルバムといえば写真を貼り付けるもの、ですよね。というか、今は写真をアルバムに貼る人なんていないかもしれないな。オレもそう。もらった写真とかは箱にどさっと入れてるだけ。だいたい映像関係はPCの中になっちゃってる。ということは、アルバムという言葉は本来、写真貼りつけ帳だけど、もはや、10曲以上くらいの楽曲集、という意味にしかならなくなっているかもしれないな。
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-14 12:30 | 雑記

李香蘭のレア盤

b0049638_9263698.jpg
李香蘭(山口淑子さん)の歌った「売糖歌(マイタンガ)」という、1943年(昭和18年)の中国語のレコードです。入手不可能と思ってましたが上海の中国人からゲットしました。しかし今回こそはダマサレたか?と思いました。メールの返事がなかなか無いし英語でメールすると今度は中国語で書けと来るし、送金して10日ほど音沙汰が無かったし。でも昨日おまけの中国語のレコードが1枚付いて、厳重に包装されて到着しました。(ホッ)

この歌は「萬世流芳(ばんせいりゅうほう)」という中国映画の挿入歌で、かなりのヒットになったそうです。主にイギリス、フランスにアヘンを売りつけられていた中国。歌詞は阿片の替わりに飴を舐めなさい、という飴売りの少女という感じの歌詞です。レーベルは有名な上海百代というところ。下の方に小さく、「大日本軍管理」と書いてあり、その下には、「受託経営者中華音楽工業株式会社」となっています。上海は昭和18年だと日本の占領下だったので、メディアは軍の管理下にあって、レーベルを管理する日系の会社も別にできていたということなのかと類推できます。

レーベル名の下には、「最新法」、「電収音」と言う文字も見えます。前回書き込んだ通り電気録音ってことですね。ちなみにレーベルにパテント表示やmade in Indiaと印刷してあったら戦後の復刻版になるらしいので注意が必要です。





b0049638_9271543.jpg
で、ジャケットがまた素晴らしい。ジャケ付きだとは思ってなかったのでラッキー。汎用のジャケみたいですが、絵がまたなんともいえない味があります。アジアでも最もコスモポリタンな街、上海のパーティ好きなやつらがなんとなく目に浮かびます。赤い字でPATHE RECORD(パテレコード)と書いてありますが、これは当時のフランス最大の音楽・映画会社で、中国でのレーベル名が「上海百代」らしいです。なんでパテが百代かと言うと、中国語で百代は「パイタイ」と発音するらしく、パイタイ→パイタイ→パイタイ→パテ(?)、と字を当てたらしいです。ずっとヒャクダイと読んでいたので気づきませんでした。

もともとは「東方百代」だったらしいですが、PATHEが1930年にイギリスEMIの資本参加を受けてから「上海百代」とレーベル名を変えています。下の写真(ジャケ裏面)に英語の会社名が書いてあり、Electric and Musical Industries (China) Ltd.となっていて、これを略すとEMI(中国)となりますね。日本だと東芝EMIですがイギリス本家のEMI社の資本が入っている証拠ですね。



b0049638_9273423.jpg
ジャケットの住所を見ると上海 徐家匯(シューヂァフイ、またはジョカワィ)路1099号となっていて、オールド上海のフランス租界の西端あたりです。現在も徐家匯公園の中の"la villa rouge"という日本人経営のフレンチレストランが入る建物として残っているようです。 元は1921年にフランスからやってきたレーベルの創業者パテ氏の建てた建物で、レコーディングスタジオだったらしく、李香蘭などのパテ(上海百代)レーベルから出しているレコードはここで録音されたのでしょう。李香蘭の代表曲「夜来香(イエライシャン)」の詩はここの裏庭で作られたとか。下の写真が現存する建物です。



b0049638_144645.jpg










レコードの音は思ったよりは鮮明に聴こえました。李香蘭さんは日本語の歌よりも中国語の歌のほうがとても合っているように、自然に聴こえました。

で、今回は特別サービスで上戸彩版の売糖歌をご披露しましょう。まじかわいいです。
売糖歌 / 上戸彩 (注:残念ながら平成20年2月に著作権侵害によってyoutubeから削除されました。「上戸彩 李香蘭」でyoutubeで検索すると他の動画は著作権者から黙認されているようです)ちなみに当時22,23才の李香蘭さんの声は21才の上戸彩さんより少し高い声ですけど、やはりかわいらしい声を出していました。


さて2007年12月8日、コメント頂いたFansさんのご希望で、もう一方のサイドに録音されている、やはり萬世流芳に使われた歌「戒煙歌」のレーベル写真を載せました。
b0049638_22281773.jpg
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-11 09:48 | 雑記

ということで蓄音機

前回の書き込みで蓄音機を買いそうなと書いたけどやはりそうなってしまった。ヤフオクとかebayとかでとりあえずのを探しまくって入札も何回かしたけど落とせなくて、結局、イギリスのebayであやしい個人から買うことになった。だいたいオレがネットで買う相手はいつもあやしい。でも今までサギにあったことはない。必ずポチっとした品物は手元に届いている(程度の差こそあれ)。

今回買ったのは蓄音機のトップブランドHMVのだ。His Master's Voiceの略で、写真にも見えるとおり、白い犬が蓄音機のラッパ型スピーカに耳を傾けている絵で有名なあれだ。Hisとは「犬の」、ってことで、Master's ってのは「飼い主の」ってことで、つまり、この絵にこめられた意味は、いなくなった飼い主の声が蓄音機から聞こえて来て懐かしいな、という単なる犬の絵である。この絵を描いた人は蓄音機メーカーにかたっぱしから売り込みをはかり、HMVの正式会社名Gramophone社(グラモフォン社)にやっとこさ商標として買い取ってもらったそうだ。

b0049638_1054632.jpgHMVの犬の絵は日本やアメリカではビクターというブランドで使われている。日本でHMVというとレコードショップ、というかでっかいCD屋さんという方がわかりやすいかも?イギリスの元蓄音機メーカーが大手CDショップとして世界展開しているわけだ。しかしついひと月くらい前、日本のHMVはCD販売から手を引いていくような記事が出ていた。蓄音機が売れなくなり、レコードが売れなくなり、CDがだんだん売れなくなり、と、HMVはほんと数十年おきに苦境に立たされていてかわいそうでもある。会社を100年続かせるのは至難の技なんだな。HMVもビクターもだいたい1930年代くらいが全盛期のようだ。

オレが今回買ったのはHMV101型という1927年くらいに製造されたものだ。80年前ってとこか。オレの家についたときはボロボロだった。これで1万4千円は高くないか?って感じだった。送料が1万6千円だから3万円の品物といってもいいだろう。でも狙って買ったからしょうがない。日本のヤフオクでは同じタイプが5,6万円の値をつけて売りに出されてる。外装を補修し、駆動機を分解して石油で洗いグリスを新たに塗布した。ただ、ぜんまいだけはばらせなかった。開放するねじが見つかなかったし、そもそも蓄音機のぜんまいは強力で、ばらしに失敗するとハガネが飛び出して顔や手を切ることもある危険なシロモノらしい。すきまからグリスを噴射してお茶をにごすことにした。

さて、ぜんまいをいっぱいに、だいたい50回くらい巻き、78回転のSPレコードをプラッターに置く。で、針を置く。動かん。指で勢いをつける。音が聞こえた。で、すぐ回転が落ちて止まってしまう。針が重いのか?針圧を調理用はかりで量ったら170gもあった。DJ用テクニクスのターンテーブルで使う針は針圧2.5gとかだ。しかも蓄音機の針はミサイルのようなとがった鉄で、それがレコードに突き刺さる感じで止まってしまう。

針の角度を少し斜めにした。斜めがデフォルト位置らしい。オレのとこに着いた時は垂直だった。レコードも洗剤でごしごし洗った。これで少し摩擦が減ったようで、だんだん回りだした。古いレコードは溝が乱雑に削れてしまっていたり、ゴミが付着していたりで抵抗が大きいらしい。新し目のレコードの方が回りがいい。古いレコードもぜんまいを常にいっぱいに巻きながら、つまりプレイしながらぜんまいも巻きつつ、という作業をすると最後まで78回転でまわるようになった。鉄針の先端はすぐ削れるようになっていて普通は一回で交換する。針が削れることでレコードを守っている。鉄針は一本10円とかだ。

で、音だが、でかい!とにかくでかい!考えてみたらボリュームのつまみが無い。常に最大音量ってことだ。隣家に聴こえないようスピーカー開口部にタオルを詰め込み、その出し入れでボリューム代わりにしよとしたがあまり変わらなかった。まず鉄針が振動し、それが円形のサウンドボックス(写真の黒い円形のもの)に張ってある、雲母という鉱石からとった透明板(透明プラスティック状)を震わせ、その音波がアーム兼用の金属管を通って、蓄音機内部を通り、ぐるっと回ってスピーカー開口部から出てくる。しかしスピーカーから音が出る前に、サウンドボックスそのものからでかい音が出る。音のでかさからすると犬がスピーカーに耳を近づける絵はウソだろ?って感じだ。

で、ピアノ音とかはいいのだが、強音という振動の大きいベース的な音のところではこの雲母板がビビル。ビビって音がつぶれて、全く繊細さに欠けたがさつな音を発する。どうやら、SPレコードには録音方式に二種類あるらしく、機械録音と電気録音があり、オレの101型蓄音機は機械録音時代のレコード向けらしいのだ。電気録音時代のものは音圧が高すぎるようだ。機械録音とは、歌手がラッパの開口部に向かって歌って、音波を逆流させ、針を振動させ、ロウや化学薬品などを塗ったレコードの原盤に溝を刻んでいく方式らしい。これのほうが溝の振幅が小さい繊細なレコートができるようで、オレの蓄音機はこっちに向いているみたいだ。

なにはともあれ、音が鳴ってよかった。ホッ
[PR]
by exsaito5 | 2007-04-01 10:46 | 雑記